豚足に憑依された腕 本日の講演会の先生です(本田慎一郎先生)

tatai43

2018年10月28日 11:11




内容紹介
こんな臨床があるなんて!
まるで謎解きのようなおもしろさ!

片麻痺、半側空間無視、嚥下障害、失語、失行、失調、慢性疼痛…
セラピストにとってヒント満載の、真剣にして濃密な臨床の記録。


セラピストにとって、患者さんを治したいという思いと治療ができるということとの間には、時に大きな壁が立ちふさがります。
しかし著者は、治療を諦めることはありません。試行錯誤しながら、その患者さんと共に臨床をつくりあげ、結果を出し、しかし反省点は次に生かすという形で日々臨床に臨みます。
本書はさまざまな障害の患者さんの「治療」を、一貫した治療理論に依拠して行ってきた一人のセラピストによる記録です。

著者の臨床は、脳科学を柱として認知心理学、教育学、言語学、現象学など人間を理解するための多くの学問の精華を選りすぐり障害の治療(リハビリテーション)という観点に立って構築された認知神経リハビリテーションの理論に拠っています。
そこに足場を置くことで、これまでどちらかといえばそれぞれの対応をされてきたさまざまな障害について共通の論理性をもって病態分析をし、一人一人の患者さんに対する、まさにオーダーメイドといえる治療を組み立てていきます。
リハビリテーションでは従来から詳しく行われてきた外部観察・動作分析はもちろん、主に患者さんとの対話(患者の記述)から本人の経験している世界(内部観察)の意味を推し量り理解しようとすることによって、一体なにが起きていて、なぜそうなるのかと不思議に思う理由を求め、関連知見の助けを借り、治療の糸口を見つけていくのです。

何を見て、何を聴き、どう病態を捉え、いかに治療を組み立てるか。試行錯誤の様子や転機をもたらす患者さんとのやりとり、治療仮説の検証まで、その思考(治療)過程が丁寧に記されています。
著者の思考過程、臨床の展開は謎解きのようなおもしろさがあり、患者さんの確かな変化(機能回復)がその治療の方向性の適切さを物語っています。本書の臨床風景は、これまでにない「高次脳機能障害の治療」であり、患者さんが望みうる現在であり明日でもあります。そしてこれは治療の記録であると同時に、一人一人の個性溢れる患者さんの物語でもあります。

「治療」を諦めない、共に歩むすべてのリハビリテーションセラピストに読んでいただきたい画期的な一冊です。

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